drops は密度汎関数理論を用いたブロックコポリマーメルト・ブレンドの 相分離構造のシミュレータである。drops は任意形状のブロックコポリマーおよび それらからなるブレンドを扱うことができ、計算コストが小さいことが 特徴である。
version 0.2.0 より動的密度汎関数理論に基づいた ダイナミクスシミュレーションも行う事が可能になった。 ダイナミクスシミュレーションは計算コストが大きいが、 最終的な平衡構造だけでなく構造の形成過程のダイナミクスも調べる事ができる。
0.2.6
GPL 2
drops は Linux 上で開発・テストを行っており、コンパイルおよび実 行はUNIX/Linux 環境を前提としている。現時点では Microsoft Windows (Borland C++ Builder, Microsoft Visual C++ 等) はサポー トしていないため、Microsoft Windows 上でコンパイル・実行する場合 はCygwin (http://www.cygwin.com/)を使用して UNIX 互換環境を構築するこ とを推奨する。(drops は ANSI C で記述されているため、Microsoft Windows 上でネイティブに動作するバイナリを作成することは不可能で はない。サポートしていないのは Microsoft Windows のための Makefile や configure スクリプトを別途用意するのが面倒なためであ る。)
drops は ANSI C で記述されている。コンパイルには ANSI C コンパイラ および make が必要である。 また、drops は FFTW (version 3), Lua, zlib を使用しているので、コンパイルには これらのライブラリが必要である。これらがシステムにインストール されていなければ drops のコンパイルの前にインストールすること。
drops は autoconf/automake を使用しているため、必要なライブラリさえ インストールされていれば後は多くのフリーソフトウェアと 同様にコンパイル・インストールできる。
$ zcat drops-0.2.6.tar.gz | tar xvf - $ cd drops-0.2.6 $ ./configure $ make $ su # make install
GNU tar を使っている場合は zcat drops-0.2.6.tar.gz | tar xvf -
の代わりに tar zxvf drops-0.2.6.tar.gz
としてもよい。
Microsoft Windows 用には MinGW を用いてビルドしたバイナリを別途
用意した。インストーラから直接インストールするか、
zip アーカイブを展開して得られる実行ファイル
drops.exe
を実行すればよい (必要なライブラリは全て
リンクされているため Cygwin や MinGW/MSYS, FFTW, Lua 等を別途インストー
ルする必要はない)。コマンドラインからの実行を想定しているためDOS
プロンプトもしくは Cygwin, MinGW のシェルから実行することを推奨する。
Windows 用インストーラは Inno Setup を用いて作成した。